相続税申告を税理士に依頼すべき理由

相続税は、被相続人(亡くなった方)が遺したすべての財産にかかるわけではありません。「3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)」という基礎控除額を超える場合にのみ、申告と納税が必要になります。

申告の期限は「被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内」と厳格に定められています。これを過ぎてしまうと、「配偶者の税額軽減」や土地の評価額を大きく下げられる「小規模宅地等の特例」といった強力な節税特例が受けられなくなる恐れがあります。さらに、無申告加算税や延滞税といった重いペナルティが課されるリスクも生じます。

正確な財産評価や複雑な特例の適用計算をご自身で行うのは非常に困難です。そのため、専門家である税理士に依頼することが確実で安心な方法となります。

相続税申告における税理士の報酬相場

税理士に依頼する際、最も気になるのが費用です。

一般的に、相続税申告の税理士の報酬相場は「遺産総額の0.5%〜1.0%程度」と言われています。例えば、遺産総額が5,000万円の場合は25万円〜50万円、1億円の場合は50万円〜100万円程度が目安となります。

ただし、これらはあくまで基本料金の相場です。相続人の数が多い場合や、評価が難しい不動産(形がいびつな土地など)や非上場株式が含まれる場合などは、専門的な調査が必要になるため、追加の加算報酬が発生することが一般的です。

【注記】本記事の報酬相場は一般的な税務知識に基づく情報です。実際の報酬は各税理士事務所の料金体系により異なります。

失敗しない、相続税申告を任せる税理士の選び方

相続税申告は、どの税理士に依頼しても同じ結果になるわけではありません。以下のポイントを押さえた選び方が重要です。

  • 相続税の申告実績が豊富か|税理士にも「法人の決算に強い」「個人の確定申告に強い」といった専門分野があります。不動産の評価を適切に見直し、特例を活用して節税するには、相続税や不動産に精通した税理士を選ぶ必要があります。
  • 他の専門家(弁護士など)と連携しているか|相続において、「誰が・どの財産を継ぐか(遺産分割案)」によって適用できる特例が異なり、最終的な税額は大きく変わります。もし、親族間で遺産の分け方について意見が対立している場合、税理士だけでは交渉や調停などの法的なトラブル解決を行うことができません。そのため、トラブルの火種がある場合は、弁護士などと連携できる体制があるかどうかが極めて重要です。

弁護士と税理士が連携する、いかり法律事務所の強み

親族間で遺産分割の意見が合わず話し合いがストップしていると、10ヶ月の申告期限に間に合わず、一旦「未分割」の状態で高い税金を払わなければならなくなるリスクがあります。

弁護士法人いかり法律事務所では、相続に精通した提携税理士と密に連携し、以下のようなワンストップサポートを提供しています。

  • 節税と「争族」防止の両立|弁護士が親族間の複雑な遺産分割交渉を行い、円満な合意(納得の決着)を目指します。同時に、提携税理士が「配偶者が亡くなった時の二次相続」のことまで見据えた税務シミュレーションを行い、ご家族全体で最も税金が安くなる分割案をご提案します。
  • 窓口の一本化でスムーズな進行|当事務所が信頼する、相続経験豊富な税理士をご紹介します。お客様がご自身で一から税理士を探す手間が省けるだけでなく、資料のやり取りや打ち合わせも弁護士と税理士間で連携して行うため、非常にスムーズです。

まとめ

相続税申告は、依頼する税理士の経験や、弁護士との連携体制によって、納める税額やご家族の負担が大きく変わります。一般的な報酬相場を理解した上で、単なる計算だけでなく、親族間のトラブルも防げる専門家という視点での選び方を意識しましょう。

「自分のケースで相続税がかかるか分からない」「遺産分割で揉めていて、申告期限に間に合うか不安だ」

福岡で相続税申告や遺産分割にお悩みの方は、弁護士法人いかり法律事務所へお気軽にご相談ください。当事務所では初回60分の無料相談を実施しております。あなたの大切な資産を守り、ご家族の負担を減らすため、私たちが全力で伴走いたします。

よくあるご質問

相続が始まったら、必ず相続税の申告と納税を行わなければならないのですか?
いいえ。相続税は、遺産の総額が法律で定められた「基礎控除額」を超える場合にのみ、申告と納税が必要になります。基礎控除額は【3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)】で計算します。例えば法定相続人が3人の場合、基礎控除額は4,800万円です。遺産の総額がこの金額以下であれば、原則として税務署への申告も納税も必要ありません。まずは預貯金や不動産、有価証券などの財産を正確に洗い出し、基礎控除額を超えるかどうかを確認することが最初のステップです。
相続税申告を税理士に依頼する場合、報酬の相場はどれくらいですか?また、追加料金がかかるのはどのようなケースですか?
一般的な報酬相場は「遺産総額の0.5%〜1.0%程度」が目安とされています。例えば遺産総額が5,000万円の場合は25万〜50万円、1億円の場合は50万〜100万円程度が基本料金の目安です。ただし、相続人の数が多い場合、評価が難しい不動産(不整形地や広大な土地など)が含まれる場合、非上場株式(自社株)が含まれる場合には、専門的な調査や手間がかかるため追加の加算報酬が発生するのが一般的です。実際の報酬体系は税理士事務所によって異なるため、事前に見積もりを取って確認することが大切です。
兄弟間で遺産分割の意見がまとまらず、10ヶ月の申告期限に間に合いそうにない場合はどうすればよいですか?
期限までに話し合いがまとまらない場合でも、一旦「未分割(法律で定められた割合で分けたと仮定した状態)」で期限内に申告・納税を済ませる必要があります。申告をせずに10ヶ月の期限を過ぎてしまうと、無申告加算税や延滞税といった重いペナルティが課されるほか、税金を大幅に安くできる重要な特例(配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例など)が受けられなくなる恐れがあります。未分割で申告する際、あらかじめ「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出しておけば、期限後に遺産分割がまとまった時点で特例を適用し、納めすぎた税金を取り戻す手続き(更正の請求)を行うことができます。
相続税の申告は、どの税理士に頼んでも結果(税額)は同じですか?
いいえ。依頼する税理士の経験や専門知識によって、最終的に納める税額が大きく変わることがあります。税理士にも「法人の決算」や「個人の確定申告」など、それぞれ得意分野があります。相続税は税理士業界の中でも非常に専門性が高い分野であり、特に「土地の評価」において差が出ます。土地の形状や道路との接し方などの減価要因を見落とさず、評価額を最大80%減額できる「小規模宅地等の特例」などを正しく適用できるかどうかは、相続税の申告実績が豊富な税理士であるかどうかにかかっています。
税金対策(税務)だけでなく、遺産の分け方について親族間で揉める可能性がある場合は、誰に相談すべきですか?
税務申告を行う「税理士」と、親族間の交渉やトラブル解決を行える「弁護士」が緊密に連携している窓口に相談することが最善の選択肢です。税理士は税金の計算や申告のプロですが、親族間で対立が生じている場合に、特定の相続人の代理人として他の親族と遺産分割の交渉をすることは法律上できません。「誰がどの財産をどれだけ引き継ぐか」という分割案によって適用できる特例が変わり、税額も大きく左右されます。弁護士が間に入って遺産分割協議を法的に整理・合意へ導き、同時に税理士が「二次相続」まで見据えたシミュレーションを行うことで、親族間の争いを防ぎつつ、ご家族全体で最も税金が安くなる公平な解決が可能になります。